こんばんは.崎間です.最近,一通の質問メールを頂きました.質問内容は,以下のものでした.子どもの本の記事を作成するさい,浮かびあがった疑問だとのことです.
> ヨットはなぜ前に進むの?はなんとか理解しつつあるのですが > 「ヨットの中で扇風機で風を送る」と,どうなるでしょうか?
面白い問題だと思いまして,僕なりに考えてみました.掲示板をご覧のみなさまは,どう思われます?
== 崎間説ここから
ヨットの中で大きな扇風機を動かし,進行方向逆向きに送風した場合,ヨットには帆がなくても前に進みます.たとえば,ホバークラフトなどをイメージしていただければわかりやすいと思います.
つぎに,帆に向けて扇風機を動かした場合,ヨット本来の動きと扇風機による力が加わって,それらの力が合わさった方向に進んで行くと考えます.どのように動くかは,
によって制御できるのではないでしょうか.したがって,「ヨットに乗って扇風機を回したらヨットは進む?」の答えは「進む」と言っていいと思います.
すみません,問題の説明不足でした.ヨットの先端に大きな扇風機を置き,ヨットの帆に風を当てることを仮定しています.ヨットの帆は受けた風の力を100%推進力に変えているわけではないため,[修正前:作用反作用の法則は成り立たない]→[修正後:力の釣合にはならない]のでは,と考えました.その場合,どういう方向に進んで行くでしょうか.それともまったく動かないのでしょうかー.
※一部修正しました 2007-02-21
風の当たり方によって違ってくるでしょうね. 帆に垂直に当たる場合,帆に平行に当たる場合,帆に斜めに当たる場合などでそれぞれ違うと思います.
真正面から帆が100%扇風機の風を受けるなら,作用・反作用で進まないと思います.帆が斜めになっていれば,仕事としては扇風機のした仕事以上にはなりませんが,斜めに進めると思います.進み方は,ヨットやウィンドサーフィンの原理と同じだと思います.
ジェット機が,着陸直後に「逆噴射」することで滑走路での急速な減速を達成しますが,お説の状況に似ていませんか?
水中で掌を直線運動していて,急に減速すると,掌(正確には手の甲)の後方渦の塊が「手の甲」に衝突する事が観察できます.クロールをしているときに,このような事をすると,やはり体が減速します.ある意味では「逆噴射」と似た現象だとおもいます.
#上の「手の甲の後方渦」が面白いのは,静止したプールの水が「手の後方」に自ら付いてくると言う事です.
そこで一般化して,「鈍い形状の運動物体(簡単に言えば,ヒトの腕や脚)の裏側に出来る後方渦」を色々な面から観察していますが,どうやらとても重要な働きをするようです.例えば,クロールのキックでは,回転運動している脚の「裏側に出来る後方渦」が脚の回転運動に付着して動く(回転運動は加速運動!)のに伴い,遠心力を受けて加速されて,後方に噴流(ジェット)として放り出されているのではないかと考えています.「抗力・揚力」型の推進機構と違うので戸惑いましたが,どうやら間違いないと考えるに至りました.この現象は団扇による送風と同じと考えて,「遠心力・加速型推進」=「団扇型推進」とあだ名をつけています.
ちなみに,鈍い形状の運動物体の裏側に出来る後方渦の部分を流体力学的に解析する試みは最近のホットな分野でもあるようですが,流体力学特有な「移流項」の為に,乱雑・非線形・粘性等の挙動が複雑に絡み合い「理論的な枠組み」の構築が難しいようですね.他方,東京大学の塚越 誠一さんの考案された「粒子法」では,移流項を入れないアルゴリズムであるために,このような場合のシミュレーションに向くようです.が,自分の実力不足の為にまだ手が出せていません(笑).まだまだ八方塞がりですが,少しずつの前進あるのみです ....
流体現象の醍醐味は,「関係がないような現象でも,意外な関連を示す事」かもしれませんね.
【補足】
後から視ると突然,後方渦が出て来て可笑しいと思われる可能性がありそうなので補足説明をします.
私は,ヨットの事は良く知らないのですが,水泳を流体力学で説明する場合を調べました.ほとんどの場合,平たい板の「揚力係数・抗力係数」を元に説明するようです.それらでは,仰角40度近辺で失速がみられます.
一方,手の部分の「揚力係数・抗力係数」の実測をみると,失速現象が見られません.私の憶測では,「鈍い形状の運動物体」では,どんな仰角,0度ですら,失速しているからだと思います.
すなわち,ヨットでも,入射風に対して大きな仰角を論議する場合は,はなから失速状態での論議をしないといけない.従って,正統的な流体力学でいくら論議しても,実りのある論議は難しいと感じました.
従って,今の所,現象論的に類似現象から類推するのが望ましそうですね.もちろん,仰角を小さくして,通常のヨットの操縦範囲の問題ならば,流体力学的に結論を出す事は出来るのだろうと思います.
えっと, 船に角度を調整できる板があって,船首に立った人が,その板にボールをぶつけるとどうなるかではダメかな?
簡単のため,ボールは船の質量と同じと考えます.ボールは板にぶつかると排除され,新しいボールが投げる人の手元に発生するという都合の良いことを考えます.
板が船の軸に垂直なとき,ボールが板に当たるのなら,船は進まない.板に当たらないのなら,まっすぐ進む.
板が斜めになっているとき,ボールが板に当たるのなら船は円周運動をする.(あ,板が後方にあるのをイメージしてました.重心にあったときは...斜めに進むかな?)
実際の空気の流れは,投げたボールの何割かが当たるが,それ以外ははずれるというモデルである程度,表現できるのではないのでしょうか.
> 船に角度を調整できる板があって,船首に立った人が,その板にボールをぶつけるとどうなるかではダメかな?
シンプルなモデルですね :)
扇風機はそこにある空気を「押す」ことで船を動かしますよね. その押した空気が帆に当たってたら,ブレーキや方向転換の効果はあっても推力としては無駄なことをしている気がします.
<pre> 帆 ←帆 ε三 】 帆 | → ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^/ 船 / ---------------/ </pre>
矢印は船の受ける力
yamaさん,Johさん,zoroさん,toorisugari no Hiroさん,COさん,コメントどうもありがとうございます.場合分けによって解決していく例題みたいなものでしたね.理解が深まりました.流体の話や,ボールと板でのモデル化の話も出てきて,面白いですね :)
> 船に角度を調整できる板があって,船首に立った人が,その板にボールをぶつけるとどうなるかではダメかな?
えっと,念のためですが,これはあくまでも力積の収支をわかりやすくするためのモデルであって,実際の空気の流れをこれで代用できるわけではないです.
例えば,板の角度と帆の角度の間にはあまり関係がないと考えるべきですね.
> 推力としては無駄なことをしている気がします.
御意.
COさん,
>扇風機はそこにある空気を「押す」ことで船を動かしますよね.
推力のメインは「揚力」だと言われているようです.翼の流体力学には到達していませんが,どうやら「翼」も「羽根」も原理は同じようです.羽根が機体を持ち上げているのは,羽根が空気を下方に押し出しているからではありませんね.
感触としては,流れの方向が羽根の下方に変換される様なイメージです.
toorisugari no Hiroさん,
水道水の観察から判ったのですが,水の噴流(ジェット)が平面に衝突しても,跳ね返りません.基本的に平面に衝突すると面内で広がるだけです.あたかも完全非弾性衝突するような感じです.勿論,その分の運動量の交換はしますが....
ただし,噴流の流速が上がると,平面から10度ぐらいの浅い角度で「傘の骨」見たいに広がる流れが在りますが,量的には「面内で広がる」水流がメインと思われます.
如何に,通常の流体力学の適応範囲が制限されているかが類推できるようです.
zoro さん
>> 扇風機はそこにある空気を「押す」ことで船を動かしますよね. > 推力のメインは「揚力」だと言われているようです. > 翼の流体力学には到達していませんが,どうやら「翼」も「羽根」も原理は > 同じようです.羽根が機体を持ち上げているのは,羽根が空気を下方に > 押し出しているからではありませんね.
推力とは「物体を運動方向におしすすめる力」ですよね. 良く分からないのですが,飛行機が滑走しているとき,その推力はなんだと考えておられますか. 飛んでるときと滑走しているときで推力は異なるのでしょうか・・? あと,今考えているのは船ですよね.
私は流体力学はそれこそ初心者ですので,根本的に何か考え違いをしているのでしょうか.
COさん>
航空工学を専門にする者として発言しますが,飛行機が推進するのは,空気を後ろに押しやることの反作用ですし,飛行機が浮くのは,空気を下に押しやる反作用です.単位時間あたりのこうした運動量変化を推力や揚力と呼んでも良いですが,運動量保存則と作用・反作用の法則は,いつだって成り立ちます.飛行機の主翼が機体を支えているのは,まさに翼が空気を下方に押しやるからです.
この問題は,単に運動量のやり取りを考えるだけで十分で,まったくもって流体力学の問題だと考える必要はありませんし,船であっても飛行機であっても同じです.COさんの考えで,まったく問題ないと思います.
> 感触としては,流れの方向が羽根の下方に変換される様なイメージです.
ありだと思います.
> 扇風機はそこにある空気を「押す」ことで船を動かしますよね.
ありだと思います.
#そんだけ.
> 水道水の観察から判ったのですが,水の噴流(ジェット)が平面に衝突しても,跳ね返りません.基本的に平面に衝突すると面内で広がるだけです.あたかも完全非弾性衝突するような感じです.勿論,その分の運動量の交換はしますが....
別にボールモデルにこだわるつもりはありませんが,数珠繋ぎになったボールの列を考えれば,別に変ではないのでは?(若干のノイズは必要ですが...)
アナロジーにこだわっても不毛なので,この議論はここまでにしたいです.
ヨットではありませんが,帆掛け舟で実験された先生がみえます.
のらねこ先生の「科学でいこう!」のらねこ実験では「カゴのない鳥は帆掛け舟と同じだ 」そうです.
本を読んでないですが, 大きな台秤の上に模型のヘリコプターが止まっていてもホバリングしていても秤の目盛りは変わらない. これと同じだとしたら,帆掛け舟では前進も後退もしなかったことでしょう.帆が小さいと後退したかも.
COさん,
>推力とは「物体を運動方向におしすすめる力」ですよね.
そう思います.
>良く分からないのですが,飛行機が滑走しているとき,その推力はなんだと考えておられますか. 飛んでるときと滑走しているときで推力は異なるのでしょうか・・?
『「飛んでいる」=空の上,「滑走」=滑走路の上』というならば同じだと思います.
>あと,今考えているのは船ですよね.
どうやら,空気でも水でもスケーリングを正しくとれば,同じように処理できるようです.私,自身はまだ納得できてませんが.
>私は流体力学はそれこそ初心者ですので,根本的に何か考え違いをしているのでしょうか.
翼でも羽根(プロペラ)でも,揚力・抗力は,実験的にも理論的にも表面での圧力分布を積分して求まります.直接的な流体の衝突での運動量の交換(力積)から求まるものではないようです.
これ以上の説明は,現在の私にはできません.航空の専門家の方のご説明をお聴き下さい.
> Joh さん
> zoro さん
丁寧な説明ありがとうございました. 私自身が聞きたかったのは,
> 推力のメインは「揚力」だと言われているようです.
という一文についてでした. 私は揚力は主に浮く原因であって推進する原因ではないと思っていたので質問させていただいた次第です. (「揚力」という言葉の認識がお互いのあいだで違っていたのかもしれません)
とりあえずスレッド最初の質問に関しては簡単な力学モデルで大まかには考えられそうで, それ以上つっこんだことは難しいということがわかりました.m(__)m
> 揚力・抗力は,実験的にも理論的にも表面での圧力分布を積分して求まります.直接的な流体の衝突での運動量の交換(力積)から求まるものではないようです.
「直接的な」がなにを制限しているかわかりませんが,圧力分布の積分の結果も,力積の結果も同じにならないと,古典力学が破綻します.
非粘性流体の流れにボールを置いたとき抗力が発生しないのに,水がボールに当たる力積があるので矛盾しているように見える解釈は,力積の考えが間違っているからでなく,力積が前だけでなく,「ボールの後ろにも力積が逆向きに発生していることをわすれているのだ」ということで説明がつきます.
# ボールの後ろの流れを作るのは圧力なので,力積モデルは圧力を無視できる訳ではないです.
COさん,
>> 推力のメインは「揚力」だと言われているようです.
私は,最近流体力学の勉強を始めるまで,翼とプロペラは別の原理で動いているものと思っていたぐらいの,流体力学音痴でした.
どこかのサイトで船のスクリュの解説で,スクリュの断面積の絵が出ていて,翼とスクリュは同じ事に気づきました.それ以来,プロペラも同じだと思うに至りました.ヒョットすると,水と空気では違うのかも知れませんから,私の意見は保留とします.
#恐らく,プロペラとタービンには深遠な差があり, #プロペラとスクリュは似ているというのが,今のところの推測です(笑).
> zoro さん
翼とプロペラが似たような構造を持っていて, それが空気を押していると考えても良いならば納得できます. そのような力を「揚力」と呼んでいるのであれば, 仰ってることがなんとなくわかるような気がします.
> 翼とプロペラが似たような構造を持っていて,それが空気を押していると考えても良いならば納得できます.
それでいいと思います.主流に垂直な方向の力が揚力ですが, COさんは帆の船の方向に対する,zoroさんはfanの回転方向に対する,揚力をいってるにすぎないですよね.
toorisugari no Hiro さん
>非粘性流体の流れにボールを置いたとき抗力が発生しないのに,水がボールに当たる力積があるので矛盾しているように見える解釈は,力積の考えが間違っているからでなく,力積が前だけでなく,「ボールの後ろにも力積が逆向きに発生していることをわすれているのだ」ということで説明がつきます.
お説の通りなら,非粘性流体は前方から衝突すると全く,おなじに後方からボールに衝突するわけです.通常,そのように考えられないからパラドックスなのかと思っていました.
流体力学を勉強中なので,本当に難しい計算無くて,簡単に・直感的に計算が出来たら嬉しいです.このサイトへの要望でも,流体力学には強い要望がアルと思いますので,ぜひとも具体的にお教えくだされば幸いです.
翼,プロペラ,スクリュー,タービンはどれも同じ原理に基づくものです.最初の話からはかなりずれてきていますが,説明しておこうと思います.
翼型を流れの中に置くと,上下の圧力分布に差が生じます.この圧力差を揚力と呼びます.しかし,ここで話を完結してしまうと,古典力学が破綻します.圧力差によって,翼は必ず後ろに渦を引きます.(凍結して可視化された渦が飛行機雲です.)渦は,ビオ=サヴァールの法則によって下向きの誘起速度場を作ります.(これは電磁気学と同じです.)渦と誘起速度場は,粘性によって下流では消滅しますが,結局,大きな系で誘起速度を積分したものと飛行機の質量だけを考えれば,『下向きに空気を放り投げて,その反動で飛行機は浮いてる』と考えて良いことになります.よく子供向けの本などに載っている間違った解説は,ベルヌーイの定理か何かを使って,翼の圧力分布の差だけを説明したものです.(それだと,飛行機の後方で下向きの誘起速度場が大規模に発生していることが分かりません.)もし,この説明で直感的に分かりにくい点があるとすれば,運動量収支のつじつまを合わせる誘起速度場が,飛行機の真下ではなくて,後流中に分布していることかも知れません.(ボールの抵抗の話に似てますかね.)
ヘリコプターの設計でも,最初に考えるのは,上下の運動量の収支だけを考えたモデルです.(初期のヘリコプターはこれだけで飛んでいた・・・.)流体力学が難しいのは,粘性,圧縮性,乱流など,流体特有の現象が関係してくる場合です.例えば,スクリュー設計ではキャビテーションを,プロペラ設計では圧縮性や衝撃波を考慮しますが,原理は同じです.タービンも同じです.
> お説の通りなら,非粘性流体は前方から衝突すると全く,おなじに後方からボールに衝突するわけです.通常,そのように考えられないからパラドックスなのかと思っていました.
絵でかければよいのですが...
まず,一様な非粘性流れの中に円柱が流れに垂直な軸を持つように置かれている姿を思い浮かべてください.
軸に垂直な平面内で流れを考えます(2次元流れ).円柱を流線が滑らかに回り込んでる姿を思い浮かべてください.(よく,挿し絵などにある絵です.)この絵は流れに向かって左右対称です.また,上流・下流をひっくり返しても流線のパターンは変わりません.(上下対称)
「まず,このパターンありき」だと思ってください.
円柱の前では流線が円柱に「衝突し」,左右に回り込んでいます.ここでは,zoroさんがシンクの実験で見られたのと同じように,流れ方向にきた水の固まりが,左右に分かれて流れていきます.
流れ方向にあった運動量成分は消えたことに注意してください.ここでは運動量が流れから円柱に与えられています.
このままでは円柱に力がかかっている様に見え,「定常非粘性流れでは抗力は発生しない」と言う理論に反しています.
しかし,これは後ろの流れを忘れているからです.
左右に分かれた流れは円柱の横をとおり,円柱の後ろで合流し,主流方向の速度成分をまた持つことになります.すなわち,流れ方向の運動量成分が発生することになります.つまり,ここでは運動量が円柱から流れに与えられています.
上流・下流の対称性により,力積は差し引き0になります.
# なお,圧力の表面積分で考えても上下対称性から同じ結果になることは容易に想像できますね.(粘性があるときにはこの議論の通りにはなりません.念のため.)
この状況は 「円柱に水がべたっと張り付き,回り込んで,後ろでキックして,再出発している.」 様子が思い浮かべられれば,自然ですね.
この議論の味噌は「流れが上流・下流で対称」になっているということです. 「なぜ,流れが上流・下流で対称,なるのか」はここでいっさい説明していないことに注意してください.粒子モデルからはいっさい説明していません. でも,「このパターンありき」とすれば,論理に矛盾はありません.
ちょうど,これは「翼の上が空気が速くて,下が遅い」という状況が与えられていれば,「ベルヌーイの定理により,揚力が説明できる」という論理は間違っていないのと同じです.(鶏が先か卵が先か的な問題はありますが...)
# ちまたの一般的解説では「翼の上が空気が速くて,下が遅い」ことの間違った説明(まだ,「同時合流説」を信じている人がいるかもしれませんが...)から出発しているで,「ベルヌーイ論」全般が間違ってるように思われていますが,そうではありません.例えば,クッタ・ ジュウコフスキーの定理はベルヌーイ論と等価です.(念のため,私は「ベルヌーイ論」は嫌いです.)
# これは,Johさんのお話と矛盾していることを言ってるわけではありません(ここの議論では循環の保存性には触れません).循環の保存を考慮した3次元翼における,「ベルヌーイ論」の説明の有効性の議論はJohさんのお話を参考にしてください.
閑話休題.何故,そういう流れのパターンができたのかは単独粒子力学モデルでは説明できません.渦の効果,粘性の効果,非圧縮性などを考慮して,「空間全体」でバランスをとらないと,つまり流体力学的に考えないと,流れのパターンはわかりません.ここで,圧力というものがかかわってきます.
zoroさんの「直接的な」粒子モデルではダメだ,というのはここら辺のことをおっしゃっているのではないかと思いますがどうでしょう.
長文,失礼.
# パラドックスは「抗力は発生しない」ことが日常の経験からずれていること,ですね.ただ,これは,厳密な意味のパラドックスではないような...