事象の地平線
事象の地平線
Jack さんの書込 (2007/01/22(Mon) 10:55)
こんにちは．高３のJackです．
質問なんですが，光速度よりも速く離れている事象の地平線の向こう側には，僕たちが普段見るような物質があるのでしょうか？
もしあったら光速度を超えていることになりませんか？
Re: 事象の地平線
ｙama さんのレス (2007/01/22(Mon) 12:37)
事象の地平線というと普通はブラックホールの場合を指すように思いますが，そうではなくて，宇宙の観測可能な限界ということでしょうか？ その場合，宇宙原理を認めれば，宇宙には特別な点は存在しないので，地平線の向こうにも同じように物質が存在していると考えられます．
物体の速度が光速度を超えないというのは1つの慣性系でのことです． しかし宇宙全体を含むような大域的慣性系は存在せず，局所慣性系があるだけです． 従って，光速度を超えているように見えても，そこでの局所慣性系で光速度を超えているわけではありません． 空間の膨張の速度と物体の運動の速度は区別して考える必要があります．
Re: 事象の地平線
Jack さんのレス (2007/01/24(Wed) 02:02)
なるほど，空間の膨張の速度と物体の運動速度は区別して考えるんですね．
それから事象の地平線（or事象の地平面）は，ブラックホールと宇宙の観測可能の限界，両方に使うと思います．間違えてたらすみません．
回答ありがとうございました．
Re: 事象の地平線
ｙama さんのレス (2007/01/24(Wed) 12:40)
宇宙の観測可能な限界は単に宇宙の地平線ということが多いようですが，事象の地平線というのもあるようですね．ただし，ビッグバン宇宙論での地平線（粒子的地平線）とは違って，de Sitter宇宙など，粒子的地平線が存在しない場合に，永久に観測できない領域との境界を事象の地平線というようです．
