明けましておめでとうございます.現在高校三年生です. 物理の問題で解説を見ても分からないことがあるのでお聞きしたいのですが, 「半径aの金属の円柱がありその表面上に一様に正電荷を与える. 円柱と共通の中心軸をもち半径r(r>a)の円筒面を考える.この円筒面の単位表面積を 貫く電気力線の本数から,半径rの円筒面における電界の強さを求める. 電界の強さはrとどのような関係にあるか.」 という問いで,答えはrに反比例する,とのことなのですが, 僕としては電場の強さは電荷との距離の2乗に反比例するのでrの2乗に反比例する,と思うのですが,どこが間違っているのでしょうか?
電場の強さが電荷との距離の2乗に反比例するのは点電荷の場合です. 曲面上に分布している電荷についてはあてはまりません. この場合は,曲面上に分布している電荷を点電荷の集まりと考えて,その点電荷のつくる電場を全部加え合わせれば,電場が求まります.具体的には曲面上の積分を計算することになります. しかし,今回の問題のような場合は,積分を計算しなくても電気力線を考えることによって電場の強さが求められます. 点電荷の場合は,1点から電気力線が3次元の全方向に放射状に広がると考えると,電気力線の密度は距離の2乗に反比例することになります. 円柱面上に電荷が分布している場合は,電気力線は円柱面に垂直に2次元的に広がるので,電気力線の密度は円柱の中心からの距離に反比例することになります.
早速のお答えありがとうございます. なるほど,電気力線を考えれば納得ですね.よくわかりました.
横から失礼します.
>点電荷の場合は,1点から電気力線が3次元の全方向に放射状に広がると考えると,電気力線の密度は距離の2乗に反比例することになります. 円柱面上に電荷が分布している場合は,電気力線は円柱面に垂直に2次元的に広がるので,電気力線の密度は円柱の中心からの距離に反比例することになります.
2次元に広がると2乗に反比例し,1次元に広がると1乗に反比例するというのが,よく分かりません.説明して頂けないでしょうか?
1点から3次元的に広がる場合は,その点を中心とする球面を考えると,その面積は半径の2乗に比例します.球面全体の電気力線の数は一定なので,球面上の電気力線の密度は半径の2乗に反比例することになります.
円柱面に垂直に2次元的に広がる場合は,同心の円筒面を考えると,その面積は円筒の半径に比例します.円筒面全体の電気力線の数は一定なので,円筒面上の電気力線の密度は半径に反比例することになります.