台秤について・・・

台秤について・・・

ちょめ さんの書込 (2006/12/31(Sun) 12:56)

こんにちは,高校の力学は一通り学習しています.

湯のみ茶碗などの底の部分を糸底と言うみたいなのですが,その糸底のある湯のみ茶碗についての力学の問題で質問があります.断面図を描くと ││ ││ │A │ ?──」 │B │←糸底

角がずれていますが,糸底の上にコを右に90°回転させたものがのっているようなのと同じ形です. 容器の上部Aは底面積S[A][m^2]の円筒であり,下部Bは底面積S[B][m^2]の円筒である.上部Aには液体を入れることができ,また容器を平面状に置いたとき下部の空間Bは十分よく密閉されてその中に空気が閉じ込められる.(ただし,実際に空気が閉じ込められるためには,平面が水などでぬれている必要があるだろう.) 空気は理想気体として取り扱ってよい.容器の厚さは無視できるものし,容器の質量をM[kg],重力加速度をg[m/s^2]とする.また,容器の周囲は一定の大気圧p[0][Pa]と絶対温度T[0][K]に保たれているとする.

まず,この容器を水平な台秤の上に静かにおいた. Aに質量m[kg]の高温の液体を注いだところ,B内の空気の絶対温度はT(>T[0])[K]となった.このときB内の空気の圧力をP[1]とするとボイル=シャルルの法則より P[0]/T[0]=P[1]/TよりP[1]=(T/T[0])P[0] このときの容器が台秤との接触部分を通して受ける垂直抗力は力のつりあいより, 0=P[1]S[B]+N-(m+M)g-P[0]S[B] ∴N=(m+M)g+(P[0]-P[1])S[B] =(m+M)g+P[0](1-(T/T[0])S[B]・・・☆ である. このときの台秤の指針は何kgを指すかという問いなのですが,自分は台秤は (垂直抗力)÷gの値を指す装置だと習ったので☆÷gとしたら間違っていて, 解答はm+Mになっていました. なぜこうなるのかわかりません.どなたか教えていただけませんか? よろしくお願いします.

Re: 台秤について・・・

yama さんのレス (2006/12/31(Sun) 15:07)

台秤にはたらく力は「容器が台を押す力(垂直抗力 N の反作用)」と「空間 B の空気が台を押す力」と「台の裏面の空気が台を押す力」の合力です.あとの2つが考慮されていないようですが・・・.

しかし,きちんと計算しなくても答えが M+m になることは,直観的に予想できると思います.

Re: 台秤について・・・

ちょめ さんのレス (2006/12/31(Sun) 17:25)

返信ありがとうございます.

>台秤にはたらく力は「容器が台を押す力(垂直抗力 N の反作用)」と「空間 B の空気が台を押す力」と「台の裏面の空気が台を押す力」の合力です.あとの2つが考慮されていないようですが・・・.

☆は容器に働く力のつりあいを書きました. P[1]や☆は大問の中の設問の一部でしたが,あらかじめ解答を書いてしまっています.

>しかし,きちんと計算しなくても答えが M+m になることは,直観的に予想できると思います. これより前の設問で「容器の上部Aに絶対温度T[0][K]の液体を質量m[kg]だけ注いだ場合,台秤の指針は何kgを指すか」という設問があってこれは明らかに直観的に M+mとわかるのですが・・・ ☆があっているのに☆÷gとしたものが間違っているのが何故かわかりません・・・

Re: 台秤について・・・

yama さんのレス (2006/12/31(Sun) 18:18)

台秤の指針は,(垂直抗力)÷g ではなく,(台にはたらく力)÷g を示します.

Re: 台秤について・・・

ちょめ さんのレス (2007/01/02(Tue) 15:34)

ちょっとよくわからないのですが・・・ 容器に働く力のつりあいはあっていますよね? すると台秤についてのつりあいの式はどのようになるのでしょうか? 理解が悪くてすみません・・

Re: 台秤について・・・

yama さんのレス (2007/01/02(Tue) 21:03)

台秤には,No.13421 に書いたような力がはたらきます. これらの力の大きさは次のようになります.

?容器が台を押す力(垂直抗力 N の反作用)=(m+M)g+(P[0]-P[1])S[B] ?空間 B の空気が台を押す力=P[1]S[B] ?台の裏面の空気が台を押す力=P[0]S[B]

?と?は下向き,?は上向きにはたらきます. これらの合力が台にはたらき,指針は,合力÷g を示すことになります.

あるいは,力の釣り合いを考える場合は,これらの合力と,台秤内部のばねの力が釣り合うことになります.このとき,指針は,ばねの力÷g を示すことになります.

また,次のように考えることもできます. 空間 B の空気の圧力が大気圧より大きければ,Bの空気が容器を押し上げるので,容器が台を押す力は小さくなります. しかし,同時に B の空気が台を押します.この力は容器を押し上げる力に等しいので,結局,容器と空気が台を押す力は,B の圧力が大気圧に等しい場合と同じになります.

Re: 台秤について・・・

ちょめ さんのレス (2007/01/03(Wed) 19:47)

よくわかりました,ありがとうございました!