こんにちは. 気象予報士の勉強をしているバビントンです.
大気の鉛直構造を復習していたら, あれ?と疑問に思ったことがありました. 私が使用している参考書に 「標高の高い山ほど気温が低くなっているのは, その高度における気圧が低いため」 とありました.
標高が高いほど気温が低くなる理由として, 太陽放射の熱は,まず地表面で受け取られ, 熱伝導で地表付近の空気が暖められ, 標高が高い地点は暖まりにくいから,ということは 中学校の理科でも習うことでもあり理解しています.
しかし,気温が低くなる理由が 「その高度における気圧が低いため」 という部分で理解に苦しんでしまいました.
ボイル・シャルルの法則で,体積一定と考えれば, たしかに気温が低くなれば,圧力が下がるのはわかりますが, たとえば,東京のような低地の空気と富士山頂の空気を比較しても, 同法則が成り立つから,気温が低くなる理由として気圧の低さがあげられるのでしょうか. 式から考えればたしかにそうなのですが, いまいちイメージがつかみにくくて困ってしまいました……
長文,失礼しました. よろしくお願いします.
気温に関係する要因はいろいろありますが,対流圏の範囲では次のように考えることができます. 地表付近で温められた大気が上昇することによって対流が起こりますが,高いところの気圧は低いので,上昇する大気は断熱膨張し,その結果高いところでは気温が低下することになります. 山の上では,地表付近の大気が温められると上昇し,そのあとに周囲の大気や下層の大気が流れ込みます.周囲の大気はもともと気温が低くなっていますし,下層の大気が流れ込むときは断熱膨張によって気温が低下しています.
yamaさん,返事ありがとうございます!
なるほど,よくわかりました. と同時に,断熱膨張の影響があることを忘れていた 自分が恥ずかしくなってしまいまいた.
でも,質問してよかったです. 原因と結果をダイレクトに結びつけずに, A だから B,さらに,B だから C,のように筋道を考えて 原因と結果を結びつけて理解を進めていきたいと思います.
疑問だけでなく,考え方も参考になりました.