断面積 1.88mm^2 の電線の抵抗は 10Ω/Km だそうです. この電線10kmを用意し,直径約3Kmの円状に広げて置きます.場所は1Km上空とします. この電線の抵抗は100Ωになります. 電気信号の伝わる速さは 30万Km/秒 だそうです. 電圧100Vの電池を用意し,この電線の一端を電池の +極 に接続して置きます.
その後,この電線の他端を電池の −極 に接続して 30万分の10秒後には, オームの法則に従って電線10Km均一に1Aの定常電流が流れていて,磁界も10Kmに沿って発生している.
私は 30万分の10秒以前の電流や磁界の状態の変化を知りたいのです.私が想像すると, 1.30万分の1秒後には,−極側の1Kmの間にのみ10Aの電流が流れ,磁界も1Kmに沿ってのみ発生する. 2.30万分の5秒後には,−極側の5Kmの間にのみ 2Aの電流が流れ,磁界も5Kmに沿ってのみ発生する. と考えますが,正しいでしょうか.
またまた難しい問題ですね.
恐らくまっとうに解くには,電磁気現象として扱わないといけないのだろうと思います.
他方,簡略に解くには,大昔,スミルノフの「高等数学教程」といった本の微分方程式の分冊あたりに,「電信方程式」といった題目で解説があったと思います.大筋は;
一種の過渡現象なので,電線のもつ電気抵抗に自己静電容量と自己誘導係数をもつ 分布定数回路を考えて,微分方程式を解く.
といったものだったと思います.きっと,海底ケーブルでモールス信号が届くかどうかを解析したのでしょうね.
こんにちは,なんとなくです. 面白い問題ですが,正解を問うのは難しい問題ですね.また私論(どれも私論に変わりはないが)ですが,参考になれば.
直流閉回路で電流が定常(一定)値になるまでの現象をtwisterさんの言われるように過渡現象と呼びますが,その間は電子の流れ(は語弊があって,電子そのものがずっと飛んでいくのではないことはご承知でしょうが,こう表現します)は,直流の定義からは外れていますし,コンデンサでもあれば直流にとっては「閉」回路でもない. 流れの最先端を考えれば,そこでは電流の空間・時間変化があるわけですから,むしろ交流(これも語弊があるが)に近いでしょう.例えば大げさな装置でなくともLC回路などの過渡(的)現象を考えれば,LC(R)回路に直流を流してみれば,定常状態では電流は流れない(コンデンサで遮断されているから)のに,過渡現象のところでは電流が流れます.これはご存知のようにコンデンサのところでは「誘導電流」なる電荷増減が見かけの電流となるからですが,これは回路の他の部分では変化する電流として観測されます.もちろん,コンデンサの部分では電場のエネルギーとして回路全体でエネルギー流は連続します. これを念頭において,質問を再考すれば,定常電流の法則であるオームの法則やビオサバールの法則を使って途中経過を類推することは危険であり,実際間違っていると思われます.前記の過渡現象では電流は徐々に立ち上がり(大きくなり)ピークで今度は逆に徐々に小さくなります. 正確に計算するためには電子集団としての密度波(位相波)とその速度によって生じる遅延ポテンシャル,電磁ポテンシャルを評価する必要があるでしょうが,簡易的には一種の伝送回路として電磁波の進行で表現できる可能性はあります. しかし,そのとき運ばれる電荷や(同じことですが)発生する磁場は小さく,何Aもの電流が生じることは無いでしょう.なぜなら定常状態は一種の共鳴(語弊があるなあ)もしくは定在波のような状態であり,波の位相が揃って集団的に大きくなっているからだと考えられるからです.過渡的には位相も揃わず,エネルギーも散逸的ではないでしょうか. 【詳しい方】がいれば,解説を伺いたいものですね.
返信有り難う御座います.
私は先に, 電線10kmを用意し,直径約3Kmの円状に広げて置きます.場所は1Km上空とします. としましたが,
電線10kmを50m毎に折り返し,100往復を断面略円形に結束して直線状に上空に置く. に変更しようかと思います.
こうすると,電線のもつ自己誘導係数とかは無視できるのではないでしょうか. 電線のもつ自己静電容量とかは存在を朧に認めますが,私には計算できません. 絶縁被覆の薄い単線シールド線だったら自己静電容量を無視できるのか知らん. シールドを電池の+か−の極に接続して置く方が良いかは,なおさら知りません.
モガミシールド線3154外径4φは 48pF/m,機器内部配線用外径1.2φは 39pF/m 39pF/mでも10Kmでは390μFと大きな値だが,自己静電容量ってこれか知らん.
>こうすると,電線のもつ自己誘導係数とかは無視できるのではないでしょうか. 電線のもつ自己静電容量とかは存在を朧に認めますが,私には計算できません.
この手は,高周波回路関係で詳しく調べられているのでしょうから,図書館などでハンドブックの類を調べれば載っているのだとおもいます.