カリプソさん,twisterさん,Johさん返答ありがとうございます. とりあえず姉の教科書を読んでみようと思います.そして私なりにもっともっと勉強していきます.頑張ります.
ioioさん:
年寄りからの助言ですが,気楽に見てください.
例えば,Wikipedia;
を拝見すると,万有引力や運動の式を,アイザック・ニュートン卿(Sir Isaac Newton)が今から300年少しまえに発見しました.
逆に言えば,それだけ歴史のある分野を勉強されようとしています.これを正しく理解する為には,理科だけではなく数学や,物事の捉え方などもステップを追って習得する必要があるかと思います.
ですから,お姉さんに見せてもらった教科書がチンプンカンプンでも,驚いたり,悲しまないで下さいね.私は,年寄りすぎて,今の「進んだ中学生さんに適した本」を知りませんが,きっと高校の教科書よりは中学生に適した本があると思います.
もし,そのような場合,もう一度,この掲示板に質問してくださいね.
また,タイトルの「無題」は,なるべく具体的な名称にしましょう.他の人や,後から見る「自分」の為にも....
更に,もう一つ.折角,ご自分で「物体の運動」という立派なスレッドを始められたのですから,そこに「この質問」も書かれた方がより良かったと思います.
ともあれ, 数多くの問題を一杯解くよりも,自分の目,指,頭を使って「不思議だな」と思うことを見つけて,それを頭の片隅に置きながら,できればノートに取ると善いですね.そして,授業を聴きながら,自分の「不思議」との関係があるかどうかを観察するのも面白いですよ.理科や数学を楽しんでください.
色々な本を読もうとすると,判らない用語で困るかなと思いました.思い出したままに書き出してみます.
【等速直線運動】
ある物体に他所から力が掛からないと,その物体は「等速直線運動」をします.
(近似的な例)
アイススケートで直線距離を走った後に, 動きを止めても「真っ直ぐに,一定の速さで進む」.
実際は,体と空気との摩擦,スケートの刃と氷との摩擦で, スピードが下がります.
【理想的 vs 実際的】もしくは 【理論的 vs 現象論的】
物理では,現実に起こることの中から,大切な部分を見つけてきて, その法則を調べます.それで片付かない部分をまた調べます.
「細かな部分が無い時にどうなるか」と言ったばあい, 「理想的」とか「理論的」とか言います.
その逆に,少しでも実際に近づけるような時に, 「実際的」とか「現象論的」とか言います.
【運動量保存】
上記の「等速直線運動」をしている場合のことです.ニュートンさんが考え出した,力学の式を説明する用語に「運動量」というものがあり,外から力が掛からない場合,その量が時間によらず一定であることから「運動量の保存」と考えられるからです.
【等速回転運動】
こんな用語があるかどうか知りません(笑).でも,「等速直線運動」に対応して書いてみました.ある物体に「トルク」が掛からない限り,その物体は「一定の方向の周りで回転し続けます」.
この現象は,「等速直線運動」より難しいので,適当に見てください.
(近似的な例)
大きなバランスの良い独楽(こま)は,垂直近くで回転させれば,ゆっくりと首を振りながらも,一定速度で回り続けます.
大きな例でいえば,地球の自転も,その一つですね.
【トルク=偶力】
ある物体を回転するような力.水道の栓を回転する時に; 貴方の指は,水道栓に「トルク」をかけています.
【角運動量保存】
やはりニュートンの運動の式から,その物体にトルクがかかる場合を計算しようとすると,その物体の「角運動量が時間によらず一定となり」これを「角運動量の保存」といいます.
【等速回転運動】⇔ 【角運動量保存】
(例) ケプラーさんが見出した地球の運動法則のなかに「角速度一定」というものがあります.ニュートンさんは,自分の運動の式に万有引力の法則を適応して,「角速度一定」=「角運動量保存」として証明しました.いまから3世紀まえの事だと思うと,驚きですね.
【エネルギ保存】
お姉さんから,位置エネルギとかエネルギ保存とか聴いたと思います.ジェット・コースタのように,ある頂点から自転車で駆け下りて,そのまま,次の頂点に行く時に楽が出来ますが,この現象を説明できるものです.
この法則は,【等速回転運動】や【角運動量保存】などに加えて,運動の式を数学的に変形して出せるものです.高校生の数学が出来るようになるまで,説明は待ってください.どうしても知りたければ,数学を独習してね.
【坂から転がり落ちるタイア】
最初の質問に答えるには,此処までに出てきた事を理解できないといけません.
でも,逆にいえば,適切なステップを経れば,可能性はあると思います.
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以上,思いつくままに書いたので,厳密性に欠けていたり,ミスも有ると思います.
お気づきの点は,宜しくご意見くださいますように.
>最初の質問に答えるには,此処までに出てきた事を理解できないといけません.
そんなことは全く無いと思います.ma=Fだけで,十分ではないでしょうか.
>お気づきの点は,宜しくご意見くださいますように. 気づいたことを書きました.
>そんなことは全く無いと思います.ma=Fだけで,十分ではないでしょうか.
私も,最初はそう考えました.でも,ioioさんのオリジナルの質問:
>どうして,物体は坂道の上から転がすと,だんだんと速度が速くなって行くのですか?
を何度か見ているうちに「回転モード」の疑問もあるのかなと感じるようになりました.Johさんの回答にも,回転の論議がありましたね.
もし,質点とか箱のイメージならば;
「物体は坂道の上から滑りだすと,だんだんと速度が速く...」
とお書きになるかと推測しました.
逆に,ioioさんは,どの様に考えたかを教えて頂けますか?
みなさん,こんばんは. ioioさん,はじめまして,なんとなくです. もうおなか満腹かもしれませんが,わたしにはioioさんの疑問は次のように思えるのです. 「引力はわかる.しかし坂をころがる物体にはいつも同じ大きさの力(引力)がはたらいているのに,なぜ速度は”どんどん”速くなるのか.ある大きさの力ではある速度になるんじゃないのか」 もし,そうなら,考える作法のひとつを授けましょう(大げさに言っている冗談ですが,内容はまじめな話しです). それは,「思考実験」と呼ばれている作法です. 私達がふだん目にしたり経験することは非常に複雑な,さまざまな力や条件がからみあって,ものごとの本質を見抜くことを困難にしています.そこで,「思考実験」では,なるべく考慮すべき条件の少ない,それでいて極端なケースを考え,あたかも実験するようにそこで起こることを深く考えるようにします. たとえば,今回の問題を宇宙の何もない(本当は完全に何もないというのは無理ですが,無視できるほどのからっぽな空間はあります)ところへ自分が浮いていると考えます.腰にはひもが結んであって,どこか遠くへつながっています. ひもが一瞬引かれたとして,どうなりますか.自分はひもが引かれて,ぐいっとひぱられ,動き出したのを感じるでしょう.ひもがひっぱられるのが一瞬だったとして,その後,自分はどうなっているのでしょう.止まっていますか.動いていますか.どちらか分かりますか.実は近くになにか無いとどちらか分かりません.動く,速度を持つとは,何に対してか,と言うこと抜きでは意味がないからです. もしかすると,初めから速度があって,ひっぱられて止まったかも知れません. この「思考実験」で次のことが言えそうです.「同じ一定の速度で動いているものどおしは自分たちの速度を知ることはできない」これを「慣性系」と言います. この思考実験の装置(環境のことです)を使って,ioioさんのケースを考えてみてください.
twisterさん>
もちろん,回転やエネルギーなど,色々な事柄を勉強すれば,より深い議論が出来ることは確かでしょう.しかし,これらの用語を列挙することが,ioioさんの疑問に答えるとは思えません.リストの長さから,ioioさんのやる気を殺ぐことをむしろ心配します.そして,回転を考えるにしても,慣性モーメントや回転エネルギーを一切使わない,直感的な議論の仕方があるはずです.
細かいことを言い始めれば,摩擦や空気抵抗もありますし,何よりも『重力って何なんだ?』という問題に突き当たります.twisterさんは,重力とは本質的に何なのかを説明できますか?私なら,中学生のレベルでは,物体の運動ということを直観的にイメージしたり,実際に注意深く観察することを通じて,物理的なセンスを伸ばして欲しいと思います.将来,必要になるのはそういったセンスであって,衒学的な用語集ではないはずです.
なんとなくさんの言う思考実験は,とても有効だと思います.とにかく,自分の頭でいろいろ試行錯誤を繰り返し,現象を正しく把握する能力を伸ばすことが物理の勉強なのではないでしょうか.
ioioさん:
沢山の意見があって驚いているかもしれません.それは,ioioさんの質問がとても新鮮なので,多くの人々が注目しているからです.この調子で,どんどん質問や意見を書いて貰えると嬉しいです.
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Johさん:
私が,用語解説を作ってみたのは,質問者の方が;
・中学生でありながら,斜面での落下運動に自分なりの理解をしたくて, ・高校の物理の本を読もうかな
という,とても稀な出来事に遭遇していると考えるからです.
このような状況下で,理解の助力になるものが何かは知りません.ほとんどの人々が,このような経験が無いからだとおもいます.
私は,教育者とは真反対の世界で生きているので,教育的配慮は持っていません.ただ,自分だったら,細かな計算をする前に,運動エネルギ,回転エネルギ,位置エネルギを感じさせて,運動量保存,角運動量保存,保存力の仕事積分と言ったものにつなげていけば良いのではと思ったからです.
自分の古い話ですが,高校では重力ポテンシャルの説明がなく,結局,教科書を捨てて,他の本を独学しました.この経験に照らして,中学生の質問者さんの「好奇心の行く先が無くて,どうしたらいいの?」というお気持ちに共鳴しているだけですよ.
恐らく,私の書いたものが解らなければ,見なければ済むだけです.逆に,心配しているのは興味を持ってご覧になる場合です.私の意見に「間違った言い方」,「正しいけど,解り難い」などのデバックを頂きたいと思いました,さらに「もっといい他の考え方」を示していただけたら,という趣旨で投稿したものです.
やはり掲示版というものは,フェアに論議をするのが良いと思います.自分が勘違いするときも,相手が勘違いすることもあります.自分の理解に照らして変だなとおもえば,たとえ相手が権威であろうが,弟子であろう,持論を明示して論戦するのが,物理の世界であって欲しいですね.
そして論議の中から,「新しい解釈」とか,「これまでに知られていなかった計算法」などを見つけられると,もっと嬉しいと存じます.
twisterさん,
私には,上の書き込みは『中学生でありながら,斜面での落下運動に自分なりの理解をしたくて』という観点から真っ向から反対するものに思えます.物理の理論は,現象を『説明する』だけものです.しかし,物理の理論を勉強することは,現象を『理解する』を必ずしも意味しません.
私達がどのような理論を考えつこうとも,坂道に置いた球は加速して転がり落ちますし,これは人類が生まれる前から(多分)同じ真実だったと思います.まず,現象があり,それを観察し,不思議を感じ,合理的な説明が欲しくなり,そうやって理論は生まれていくものです.せっかく自分で発見的に現象を考えている人に対して,十分に考える前に『説明』を与えてしまうのは,思考を停止させるだけと考えます.用語は自分で勉強して,必要を感じた段階で一つ一つ覚えればよいもので,最初に列挙する必要性をまったく感じません.
>やはり掲示版というものは,フェアに論議をするのが良いと思います
最低限のマナーの問題ですが,発言に責任を持つという観点からも,できるだけハンドルネームは,以前のものと同じものを使うようにして頂きたく思います.
テストで来れなっかた少しの間に沢山の返事を頂けてとてもうれしいです.正直なところ,難しい話もあって少し混乱していました.が,沢山の意見,ほんとうにありがとうございます. そこで何か,私でも頑張ったら読めそうな運動に関する本があれば教えてください. よろしくお願いします.
ioioさん:
方向性の異なる意見が乱立して驚いたでしょう.でも実社会では色々な意見がでるので,その練習と考えればいいかもしれませんね.
私は,教育分野とは縁の無い人間ですし,今から半世紀に近い昔に中学生だった人間ですので,参考までに.自分が公立中学生1年のとき,数学の先生が自由に勉強させてくれました.数学に関係した勉強なら,数学でも物理でも,教科書と別に読ませてくれました.
#その後,中学3年に低レベルの数学教師になり,数学嫌いになってしまいましたが....
当時は,アマチュア無線にも凝っていたので,周波数に同調する計算をする為にルートなどの算法を調べたりしてました.そのうちに,物理への興味が強くなり,「PSSCの物理」という本で勉強をしました.
#この本は,当時の「ソ連」がロケット・人工衛星の分野で,「米国」を引き離したのがきっかで,米国に於ける「物理教育の見直し」の機運がたかまり,若者にアピールする体系的な物理教育のツールとして作り出されたのだと思います.教科書だけでなく,フィルムとか実験指導書など,立体的な企画だったのだろうと思います.
#この教科書の大学版が,ファインマンさんの教科書ではないかと,個人的に想像しています.
さきほど「PSSCの物理」で検索をしたところ,岩波書店のサイトにもあるようですが,アクセスできませんでした.おそらく高校の図書館あたりなら置いてあるかもしれませんので,お姉さんにお聞きになってください.
#検索でも評価はかなり分散しているようなので,逆に参考になるかもしれません.
すくなくとも,最近の「よくわかる・・・」とかいった類の本は,取っ付きが良いものの,途中から支離滅裂になりやすい様ですので,ご注意ください.
教育経験の深い方々からのコメントを頂いてくださいね.
物理の入門書として次の本はいかがでしょうか.高校生向けに書かれていますが,中学生でも読めると思います.
【力と加速度の関係】F=ma ただし加速度a=ΔV/Δt 【力積と運動量の関係】FΔt=mΔV 上記の表現は同等なので,運動の法則を説明するのに加速度の概念が必須ではない. 初心者には加速度から入るより力積から入る方が理解し易いかも・・・ 衝突の説明には力積と運動量を使うことだし.
twisterさん,yamaさん,トンガリさんご意見ありがとうございます.紹介してくださった本を探してみます.ありがとうございました.