風が吹くときの音波

風が吹くときの音波

はる さんの書込 (2006/09/16(Sat) 22:02)

こんばんは.現在高校三年生の者です. 昨日問題集を解いていて,気になったので質問させて下さい. 一定の速度wで風が吹いているときに,風が吹いていないときの音の速度がVであれば, 風下へ伝わる音波の速度はw+Vになるのは分かるのですが, このときどうして振動数が変化しないのかがよく分かりません. また,どうして波動がある媒質から入射角90度で違う媒質に入るとき,振動数が変わらないのでしょうか? どなたか教えて頂ければ幸いです.

Re: 風が吹くときの音波

yama さんのレス (2006/09/16(Sat) 22:57)

はるさん,こんばんは. 空気に固定した座標系(空気と一緒に動く座標系)で考えると分かりやすいと思います.この座標系では,音源は速度 w で観測者から遠ざかる向きに動き,観測者は速度 w で音源に向かって動くことになります. これにドップラー効果の式を適用すれば,振動数が変化しないことが分かります.

ドップラー効果の式を用いなくても,音源と観測者の距離が変化しないことから,振動数が変化しないことが導けます. この場合,距離を L とすると音が伝わる時間は,L/(V+w) で一定です. 音源の振動数を f(Hz) とすると,周期は 1/f (秒) になるので,波の山 A が音源を出てから 1/f (秒)後に次の山 B が音源を出ます. A も B も観測者まで伝わる時間は L/(V+w) で同じなので,A が伝わってきてから 1/f (秒)後に B が伝わってきます.この時間差が観測される周期なので,それが音源の振動周期に等しいということになります.従って観測される振動数も音源の振動数に等しいわけです.

このことは通常のドップラー効果の場合のように音源と観測者の距離が変化する場合には成り立ちません. たとえば距離がだんだん増加する場合,B は A よりも長い距離を伝わるので,伝わる時間の差は 1/f (秒) より大きくなり,その結果,観測される振動数は音源の振動数より小さくなります.もちろん,ドップラー効果の式からも同じことが導けます.

違う媒質に入るとき,振動数が変わらないことも,同様に考えれば理解できると思います.

Re: 風が吹くときの音波

はる さんのレス (2006/09/16(Sat) 23:42)

yamaさん,早速のお答えありがとうございます. なるほど,イメージしてみれば簡単なことだったんですね! 違う媒質に入るときも全く同じ事がいえますね. どうもありがとうございました.