回転板上を動く虫

回転板上を動く虫

アブ さんの書込 (2006/07/13(Thu) 01:15)

こんにちはアブです.

正方形板(一辺の長さa,質量M)が水平面内にあり,中心oを中心に水平面内で自由に 運動できるとする.いま,質量mの虫がこの板の縁を一周するとき,板の回転角を 求めよ.

この問題の解答で,この系の全角運動量はL=(mr^2+I)dθ/dt+m(a/2)(dx/dt)=0(θ:板の回転角,r:板の中心から虫までの距離,x:正方形のひとつの頂点から辺にそって進んだ 点までの距離)となる.

と記述されていたのですが,よく分からない点が二つあります. 一つ目は,Idθ/dtは板の静止系から見た角運動量で,[m(a/2)(dx/dt)+mr^2dθ/dt]は虫の静止系から見た角運動量かと思うんですが,それならば符号を考慮して 全体の角運動量はL=-(mr^2+I)dθ/dt+m(a/2)(dx/dt)となるのではないでしょうか?

二つ目は,[m(a/2)(dx/dt)+mr^2dθ/dt]のmr^2*dθ/dt・・(1)は,板から見た虫の角運動量 から静止系から見た虫の角運動量の差を表していると思うですが,何故,このような 式(1)になるのかよくわからないんです.

基本的な質問かと思いますが,よろしくお願いします.

Re: 回転板上を動く虫

mNeji さんのレス (2006/07/13(Thu) 02:32)

はじめまして:

いまボケはじめたので,考え方のヒントを考えます.

台は簡単の為に半径a/2の円盤とします.(後でよく考えれば四角でもいい筈ですね)

台と虫との間の摩擦力を除いては垂直方向の重力以外の外力はないので,垂直軸の角運動量Lは保存します.動き始めの時に静止していればL=0のままです.

今,台の中心から外に一本の線を描いて,静止座標系の極座標の原点にあわせ,台が半時計方向にD動いたとします.

他方,蟻は台の線から見て時計方向にAd進んだとします.

すると,静止座標系から見た蟻の動いた角,A=D-Adですね.

そうすると何か判りませんか? Lを静止系からみた角度を使って表現してみてくださいね.そして,その後 A → Adにして,Adが0から2πまで動くと,対応してD?

Re: 回転板上を動く虫

なんとなく さんのレス (2006/07/13(Thu) 12:20)

アブさん,はじめまして.なとなくです.

>mNejiさん,横やりすみません.

アブさんの疑問は,大したものではないと思いますよ.1番目の符号はθの向きをどちらにとるかで,+のままなら,θガマイナス値になるだけです. 2番目の問題は,この解答の全角運動量Lは静止座標系に対してのものです. 板の角運動量=Idθ/dt 虫の角運動量=mr×rdθ/dt(板の回転による部分)+mr×dx/dt =mr^2dθ/dt+mrdx/dtsin(π/2-θ) =mr^2dθ/dt+m(a/2)dx/dt となりますが,静止座標系にこだわれば, 虫の角運動量=mr×v(vは静止座標系から見た虫の速度)とも書けます.ここで,極座標(er,eθ)で,v=rdθ/dt・eθ+dx/dt(sinθ・er+cosθ・eθ)ですから, mr×v=mr・er×(rdθ/dt+dx/dtcosθ)・eθ=mr^2dθ/dt+mrdx/dtcosθ =mr^2dθ/dt+m(a/2)dx/dt(∵a/2=rcosθ) となって,結局一致します. (以上の計算でz成分表記は省略してあります.)