複素関数論は物理で何か役に立つことがあるのでしょうか? 物理学科では必修科目のようですが. 留数定理をつかうと実積分が簡単になるらしいですが,表立って物理にでてきたところをみたことがありません. 別に,面白いから役立たなくてもいいんですけどね・・・.
一寸分野が違いますが,流体力学で翼の解析で写像変換を巧みに使って,解析します.複素関数は自動的にラプラスの方程式の解であることも,その利点です.
電磁気でも,電荷分布がない場合,ラプラスの方程式を満たすことを利用して,幾つかの境界値問題を解くのに使っていたような.でも,計算機の伸展が激しいこの時代でも,使いようによっては,問題の本質が浮かび出ることもあるような.
追伸:
上記の例は,如何にも古い応用しかないと思われそうなので,電磁気や量子力学の散乱理論では,グリーン関数などで複素関数論は多様されていると思います.→専門家の方.それ以上は,思いつかないですが...もっともっと...
なるほど.いつか計算でお世話になるかもしれませんね. お話しありがとうございます. ところで,コーシーの積分定理って保存力の条件とそっくりなんですけど 何か関連はあるのでしょうか?正則な関数は保存力なのですか?
申し訳ないですが,物理関係の本は一切手元になく,唯一,理化学辞典のみです.
任意の閉曲線に付いての線積分が零なら保存力ですよね.
他方,正則な関数とはコーシー・リーマンの微分方程式を満たす関数との事ですね.これらの偏導関数の其々がもう一度偏微分可能なら,ラプラスの方程式の解になれますから,保存力を満たすポテンシャルの一つになりえますね.(数学的厳密論は知りませんが)
ガウスさん,ストークスさん,コーシーさん,リーマンさんなどは,それこそどんな頭をもっていたのでしょうかね.
そういえば,ファインマンさんの経路積分による量子力学も,複素数の位相問題みたいなものかなぁ...,記憶のかなた.
話が大幅にそれますが....
私は今,流体力学で粘性流の計算をしたいと考えています.その勉強法をこちらで多面的な解説をされているJohさんに教えてもらっています.その関係もありJohさんの解説を横目で眺めていると,数学が苦手にも関わらず,物理数学や代数学等も結構使えるものだと感じています(今頃わかっても遅いとも言われてますが).
そこで,近くの図書館から流体力学や物理数学の図書を借りてきて,眺めています.そんな本の中に;
物理の直感的方法,長沼 信一郎・著,通商産業研究社,1980-11(第10刷),東京都港区
この本は,物理学科1年生が,夏休みに頭の体操として読むのに好適なような気がする. 勿論,2年生さんにもお勧めと思います.
私のように,物理計算など長いこと忘れていた者が,昔気になっていたものの,今も自信が無く,いまさら外の人に聞くのも恥ずかしいし,というOBにもお勧めです.
問題は,発行が古く,ISBNも無く,amazonでも無く,図書館で借りるしかないようですが....
> 物理の直感的方法,長沼 信一郎・著
物理数学の直観的方法 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4924460893/ のことですね.
初学者の物理数学への敷居を低くするというので評価されていますね.
# ただ,私個人はこの本は(生理的に)大嫌いです.
toorisugari no Hiroさん:
あ,この本です.第11章が付け加えられていますね.ご教示,感謝します.
># ただ,私個人はこの本は(生理的に)大嫌いです.
判るような気もします.昔の私が本屋さんでこの題名を拝見しても手に取らなかったと思います.
最近は,水泳の脚運動の計算の為にロボット系の本を読んで,「解析力学の説明」に感心したり,こちらのJohさんの解説にふれて,ある種のカルチャー・ショックを受けていて,自分の世界観が大変換しているように思います.こちらに書き込みをする自分を,未だに信じられない私ですから....